変なＮＺ政治

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外国人と参政権

私は前のエントリーでさらっとＮＺに住んでる人の1/4はもともとは外国人って言いました。それって日本人にとっては驚きですよね。日本も最近地域によっては小学校の各学級に２～３人くらいは外国人（またはミックス）の子供がいたりして、じわじわと外国人人口が増えているんじゃないかという声も聞こえますが、実際のところ日本に住んでいる外国人は240万人です。多そうですけど、日本の人口全体から見ると２％に満たないです。この240万人のうち、日本の永住権を持っているのはたった73万人。全人口の１％未満です。

NZは毎年人口の１％前後である4万人以上の外国人に永住権をあげています。2003年に400万人を超えた人口は約15年後の今、500万人に届きそうな勢いです。この増え方はさすがにどうよ？って思いますけど、それはＮＺ人も同じで、「ちょっと休憩！ちょっと減らしてよ！」と言っている人が最近はFacebookのコメントなどでも増えてきているみたいです。実際住宅が足りないとか生活レベルで不便が出てきているので当然です。私もすっかり漢字の看板が増えたオークランドの街を見ながら、心の中でニュージーランドのことをニューチャイナと呼んだりしています。

外国人も選挙に行く

政治に関して、ＮＺは世界の他の国と比べて大きく変わっているところがあります。それは、「外国人が国家レベルの選挙に参加できる」ところです。市民権を持たない外国人に参政権を認めている国はＮＺを除くと、マラウイ、チリ、エクアドル、ウルグアイの４ヵ国のみです。マラウイってどこ？って思いましたけど、アフリカの国のようですね。他は全て南アメリカですね。どの国もＮＺのような移民国家ではありません

「将来その国に住むか定かではない人にも国の将来の決定権を与える」ってすごいことですよね。これだけ外国人が多い国で。私も国籍は日本ですが、永住権を持っているためＮＺの参政権はあります。極端な話、全人口の４分の１いる外国人が力を合わせれば「クーデターなどの暴力」を使わず「政治の力」で「合法的」に国家をひっくり返すことも不可能じゃないわけです。こういう人の持つ基本的な良心を信じていないとできない国家規模の実験は世界初です。10年後、30年後、50年後にＮＺがどうなっているのか、色々な意味で楽しみですね。

 

Immigrants and the right to vote

www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001177523

www.stuff.co.nz/national/politics/93710597/Migrants-coming-into-New-Zealand-at-a-faster-rate-of-knots-compared-to-other-countries-figures

こんな人が書いています。

SantosPedro