続・NZのドラッグ事情
- 2018.10.16
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エド・シーランという歌手の歌に「The A team」というものがあります。さびしげなメロディーが癖になるこの歌が私はすごく好きなのですが、これは実は覚せい剤の歌です。
“She’s in the Class A Team
She’s stuck in her daydream
Been this way since eighteen”“あの子はクラスAチームにいるんだ。
白昼夢にどっぷり浸かってる。
18歳からずっとこんな感じ”
Ed Sheeran “The A Team” より
ドラッグのクラス
ニュージーランド警察は違法ドラッグを3つのクラスに分類しています。
Aクラス (インスタント廃人製造薬) |
メタンフェタミン(別称:P, Ice), マジックマッシュルーム, コカイン(コーク、クラック), ヘロイン, LSD (Acid) |
所有:半年間の投獄 プラス罰金$1000 製造or販売:終身刑 |
Bクラス (一度ハマると回復困難) |
大麻オイル, ハシシ,モルヒネ, アヘン, MDMA(≒エクスタシー),アンフェタミン系物質 |
所有:3ヶ月の投獄プラス罰金$500 製造or販売:14年間の禁固刑 |
Cクラス (アルコールの方が危険かも) |
大麻の種, 大麻の葉っぱ |
所有:同上 製造or販売:1~8年の禁固刑と$1000罰金 |
歌に出てくる「クラスAチーム」というのはAクラスの薬物のことです。 おそらくメタンフェタミンとかコカインあたりでしょう。この歌は、少女が覚せい剤を使ってどんどん弱っていくことを歌ったものだったのです。
ちなみに私の隣人の薬物専門家(という名のジャンキー)によると、NZではエクスタシーやコカインの値段が高すぎるから、自分で作れるメタンフェタミン(スラングでP)が大流行しているらしいです。
ヘロインやコカインは入手自体がそこそこ困難ですが、メタンフェタミンは割と簡単に手に入るとか。 中毒性は極めて強く、だいたい3回使用したらもう依存症になるそうです。 NZ人の20人に1人がメタンフェタミンを使用したことがあって、そのうちの何割かは廃人になったとかなってないとか…☆
1回でもやってしまった人がヤケになってしまう気がするので、私は日本の「1回でもやったら人間終わりだぞ☆」みたいな教育は逆効果だと思うのですが、3回でアウトならあながち間違ってないかもですね。
エクスタシーやコカインは世界の相場と比べてNZ内での入手価格が断トツで高いので、信頼できるドラッグディーラーでないと、コカインやエクスタシーのまがい物を売られるそうです。 それは似たような効果のある「なにか別のもの」で、もちろん体に悪いです。本物も体に悪いんだから、一緒じゃんって私は思いますけど。 私の隣人によると、NZで手に入るエクスタシーはほとんど偽物だとか。
もしもこっちで知り合った人から「エクスタシーだよ」ってピルを渡されても、それがエクスタシーでない可能性の方が高いです。どちらにしろそういうのを持ってる人からは離れましょうね☆
マリファナ中毒者のプライド
私からしたらすごくどうでもいいんですけど、マリファナ中毒者は「自分たちはジャンキーじゃない!」と言います。彼らは「stoner(幸せなラリってる人)」であって、「junkie」はPなどのハードドラッグ依存症の人を指すらしいです。 ホントどうでもいい知識でした☆
ニュージーランドは少し前までは合成マリファナと呼ばれるパーティードラッグが合法だったのですが、違法化に伴い使用者が激減しました。 私の隣人も昔はパーティーピルを朝ごはんの後に飲んで出勤していたたそうです(サプリかよ☆)。 合成マリファナの主な原材料は馬の下剤だそうです。よくそんなものを自分の体に入れますよね~
なんの変哲もないレストランの裏で起きていた違法取引
調べたら過去にオークランドシティの飲茶レストランが麻薬取引の舞台に使われていたことがあったらしいです。オーナーによると、「従業員みんなの面倒を見るのに、レストランの売り上げだけじゃ足りなかった」だそうです。 なんか微妙にいい話みたいになってるのがまた…(笑) 私、ここのレストランで食べたことがあるのですけど、麻薬取引の舞台だったのは5年以上も前ですし、今はオーナーも変わってますよね(笑)
メタンフェタミンは自炊が比較的簡単で、ホームセンターに売っている物だけで安価に作れるそうです。主な材料は体を溶かす硫酸、マッチのリン、リチウム電池のリチウムなどです。 こんなもの人体に入れたら、あっという間におかしくなるに決まってますよね~そりゃ幻覚も見るし頭のネジもぶっ飛びますわ☆
もしも自分の周りでメタンフェタミン、コカイン又はヘロインを使ってる人がいたら、たとえどれだけ仲良くてもその人から離れましょうね~☆ 大抵の場合もう手遅れです♪
もっとメタンフェタミンについて知りたい方には面白いドラマがあります
ニュージーランドで大流行中のメタンフェタミンですが、5年ほど前にまさにこのメタンフェタミンを扱うドラマがNZで人気1位になったらしいです。 ドラマの名前は「ブレーキングバッド」。聞いたことある人もいると思いますが、このドラマ、かなり面白いですよ☆
舞台はアメリカ。 ガンになった高校の科学教師が、家族に遺産を残すために、化学の知識をフル活用して質の良いメタンフェタミンを製造して売り始める…っていうあらすじです。 主人公たちが小さな選択ミスを続けることで、どんどん裏社会の底なし沼にはまっていくのを、ハラハラしながら観ずにはいられないという、海外ではGame of Thronesと並ぶ人気のドラマです☆ キーウィの半分くらいはこのドラマ知ってるんじゃないでしょうか? シーズン1はちょっとスローペースなのですが、シーズンが進むごとにどんどん面白さが増していきます。
個人的にはクスリの恐さよりも、ジャンキーの思考法とかメンタリティみたいなものが恐かったです。ああいうのがジャンキーの普通なら、友達にはなれそうもないですよね…
↑第1話はAmazonで無料で見られるので、覚せい剤の勉強にどうぞ。
参考サイト
www.police.govt.nz/advice/drugs-and-alcohol/illicit-drugs-offences-and-penalties
www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=11171542
こんな人が書いています。
- アラサーでNZにワーホリに来ました☆ 頑張って外国で生活してみます☆
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