ヴィパッサナー瞑想合宿レポート☆

ヴィパッサナー瞑想合宿レポート☆

10日間の沈黙の環境でひたすら瞑想の練習をする合宿から帰ってきました☆

 

私の体験を簡単にレポートしますが、正直これは10人いれば10人みんな違う体験をするんじゃないかと思いました☆ だから瞑想とかよく分からないけど興味があるっていう人は、時間さえ作れるならぜひ行ってみるといいと思います☆ 寝床も食事もついてるのにマジで無料でした☆ かかったのは往復のシャトルバス代$50だけです。 でも一人当たり指導するのに$300くらいかかっているらしいですから、お金がある人はちゃんと寄付しましょうね。

 

場所

オークランドから車で1時間くらい北に行ったところにあるマカラウバレーという谷の中にポツンと合宿所はありました☆

 

Vipassana Meditation Centre

153 Burnside Rd

RD3 Kaukapakapa, New Zealand 0873

Tel: +64 09 420 5319 Email: info@medini.dhamma.org

 

車がない場合はシャトルバスが往復$50で出ています。

ヴィパッサナー瞑想合宿の予約を取れたら、瞑想合宿の運営者から足はあるの?と聞かれるので、その時に車がないというとシャトルバスを紹介されます☆ シャトルバスはオークランドシティ内のスカイタワー裏が集合場所でした。

 

予約の方法

www.dhamma.org/en/schedules/schmedini

このページにコース日程が書いてあります☆ 3日コースとかも日程表にはありますが、私のような初めての人は10日間コースしか選べません。

行きたい日程を選んで、一番右にあるApplyと書かれているところをクリックすると予約画面に行きます。 質問に答えていきましょうね。

 

当日

着替えと洗面用具以外は特にいりません。 ケータイなどは最初の日と最後の日だけ使えます。 私は午後4時にシティでシャトルバスに乗ってその1時間後に合宿所に着きました。

 

合宿所は男女が分かれています。 アドバイザーみたいな人が私が寝る部屋やシャワー室に案内してくれました。 部屋にはベッドと目覚まし時計が置かれた小さな机と椅子があるだけ。 必要なものだけがあるという感じです☆

 

刺激を与える全てのものは没収されます。 ケータイやパソコンはもちろん、本も何もかもダメ。 運動もダメ喋ることすらダメなんだから本もダメだよね~☆ 性的刺激も最小限にするために、男女は完全に別々の空間で瞑想を習うことになるという説明を受けます。

 

その後食堂に行くと、他の受講者達がすでに沢山います。

 

次の日から一切喋れなくなるけれど、今日のうちはまだお喋りをしていいから、みんな色々な話をしています。 友達と来ている人もいますが、大体みんな一人で参加しているみたいですね☆

 

 

やっぱりというかなんというか、ヒッピー風の西洋人が多いです。 バックパッカーもそこそこいます。 私みたいにワーホリ中にやっておこうという魂胆ですね☆

 

今回のがフランス語ガイド付きの合宿だからですけど、フランス語圏の人もかなりいました。 そして今回が初めてじゃない人もちらほら… なんともう10回以上合宿に参加している人もいました☆ そんなにハマるもんなのかな…? というかこの人お仕事なにしてるの?

 

その日は簡単なベジタリアンの夕食が出て、9時頃には就寝時間となりました。 次の日からは4時起床です。 早めに寝る習慣をつけないとね☆

 

 

ヴィパッサナー瞑想合宿レポート

 

瞑想合宿1~3日目

目覚まし時計で朝4時に起きます。 ボワーンていう起床時間を知らせる鐘の音が聞こえます。

 

スリッパをはいて体育館のような大きさの瞑想ホールの方へ向かいます。 他の部屋からもどんどん人が出てきて、みんなで目も合わせず無言で歩きます。

 

私はみんなとは別の部屋に行きます。 本当は他の人と同じように瞑想ホールでやりたいんですけどね。 英語に自信がない人は、自分の言語のカセットを聞きながら瞑想を習うことを勧められます。 別室に行くとすでに他に国籍不明の方が何人か入っていて、ヘッドフォンを付けてカセットを聞き始めていました。 私も日本語のカセットテープをセットして、ヘッドフォンを付けて開始します…。

 

実はこの10日間の合宿、最初の3日間はヴィパッサナー瞑想はしません。 最初の3日間はアーナパーナ瞑想というものをします。 ヴィパッサナー瞑想を始めるための準備です☆

 

アーナパーナ瞑想はとにかく呼吸に集中する瞑想です。 目をつむって、鼻と口の間くらいに意識を集中させて、ひたすら自分の呼吸を観察します。

 

 

「息が鼻の穴を通るのを感じて~」

 

テープから流れる解説が日本語なのがとてもありがたいです。 テープを聞きながらひたすら呼吸に集中☆ 呼吸以外のことは考えないようにします。 将来とか就職とか人生の雑念が頭に浮かんできたら、呼吸のことを考え直します☆

 

瞑想中は意外と時間が流れるのが早いと感じました。 でも自分の部屋に戻ると、手持ち無沙汰になります。 だって目覚まし時計以外部屋に何もなんだもん☆ ケータイとかパソコンはともかく、せめて本とかこっそり持ってこればよかったって何度も思いました。

 

1日に3回ホールにてみんなで一緒に瞑想をします。 これは全員参加です。

 

その他に3回、ホールまたは自分の部屋で瞑想をする時間があります。 どこでやるかは自由です。 要するに食事の時以外は1日中瞑想するんです。 10時間くらい☆

 

すごく贅沢に時間を使ってる気がしました。 私アラサーなのにこんなことしてていいの? 私の心の奥に住むアラサーの少女達からの声が聞こえてきます。 それを無視して呼吸。

 

一応9時に寝ようとするんですけど、まだ外が結構明るいから眠れません☆ しかも昼食後に昼寝しちゃったから余計に眠れません。 次の日も朝4時起床だし、頑張って寝ます。

 

夜中に目が覚めたので、トイレに行こうと外に出たら草むらの中で動く物体が1つ2つ…! 

他に誰も起きてないよね? 目を凝らしてみるとリスのような小動物が私を見ていました。 ポッサムだ。 NZに住むモモンガの一種のポッサムは、見た目は可愛い小動物ですが、好戦的で凶暴です☆ 私はポッサムと目を合わせないように、しかし恐がっていることを悟られないようにそそくさとトイレに行きました。 トイレを済ませて寝室に戻る途中、草むらの方を見たらまだいました。

ポッサム?
これはミーアキャット

 

瞑想合宿4~6日目

 

3日間のアーナパーナ瞑想の訓練を経て意識を1点に集中することを身に付けた(?)私たちはいよいよ4日目からヴィパッサナー瞑想を始めます☆

 

まずはアーナパーナ瞑想をして意識を1点に集中、その後集中した意識を体の色々な場所に移動していきます☆ 意識を全身に広げて、そしてあとは体が感じることに集中。 自分の体に起こっていることをそのまま感じて、それを客観的に観る訓練。

 

こういうひたすら観測することに徹するというやり方は、NHKでやっていたマインドフルネスと同じものです。 マインドフルネスは科学者がこれまでの瞑想をより実用的に進化させたものって言ってたような気がしますけど、ヴィパッサナー瞑想がベースになってるんじゃないでしょうかね。

 

6日目からは私はホールで他の人達と一緒に瞑想しました。 解説が英語になるけれど、技術的な指導は4日目に大体終わって、後はブッダ(?)にまつわる小話とかを英語でされるだけなので、完全に理解しなくてもいいかな~と勝手に判断しました(笑)ヘッドフォン付けてると耳が痒くなるのが嫌だったんです。

どっちにしろ瞑想が上手くいっていると、あんまり人が喋ってるのとか頭に入ってこなくなりますしね。

 

夏でも朝はやっぱり少し寒いのですが、ホールの入り口に毛布があるから一枚貰って毛布を体に巻きながらの瞑想です。 さすがに毎日6時間以上瞑想ばかりしているので、5日目には長く座っていても一番疲れにくい座り方を身に付けます。 ホールでみんなと一緒に瞑想する1時間の間、一つの姿勢を崩さないことが密かなマイルールになります。

 

そんなのヴィパッサナー瞑想じゃない!って言われるかもしれませんが、あの空間では確かに暗黙の了解で我慢大会が行われていました☆ サウナに入った瞬間に「同じタイミングで入ったあいつよりは長くいてやるぜ」というアレ。 自分の周囲6名くらいと「誰が一番最初に姿勢を崩すか大会」 私は大抵最後まで我慢していたので、あの時記録を取っている人がもしもいたなら、私の成績は結構上位だったはずです。

椅子なしで座ることに関しては西洋人に負けないぜっ☆

みんなで瞑想をする時、最初の20~30分くらいはインストラクターの人が英語で技術の解説と、ためになりそうな小話をしてくれます。 たいてい真面目な話なんですけど、たまにギャグを挟んでくるので、真面目に聞いていると不意打ちで笑わされたりします。 小話が終わるとインストラクターは英語じゃない外国語で歌いだします。 最初の日こそ「歌うんかい!」って思ったんですけど、このお経のような歌に慣れるとちょっと心地よくなってきます♪ 

 

 

瞑想合宿7日目~9日

 

瞑想合宿7日目☆ 私はこの日、脳内麻薬のせいかどうか知りませんが、瞑想中にメチャクチャ気分がよくなりました。 小さな悩みから大きな悩みまで、本当にどうでもよくなり、「やばい、ひょっとして悟ったかも☆」とか思ったりしました。 この時の高揚感はちょっと例えるのが難しいです☆ 心と体全体がとても気持ちよくなります。

でもこれはあるものをそのまま受け入れるというヴィパッサナー瞑想のゴールではありません。 だからこの時点で私の瞑想は失敗だったんですけど、私は合宿の残りの日数をこの快感を追いかけることに費やしてしまいます。

 

誰とも話してはいけないので、もちろんポッサムとも喋ってはいけないのですが、昼寝し過ぎたせいで夜中に目が覚めた時にトイレに行くためにドアを開けると、大抵ポッサムは部屋の前にいます。 別に話しかけてこないので私もあえて話しません☆ 

ポッサム?

 

ヴィパッサナー瞑想合宿最終日

 

ヴィパッサナー瞑想合宿10日目、最後のグループ瞑想を終えました☆ 心の平安を得られたかどうかは正直分かりません☆ もともとそんなに悩みがなかったから。 でも技術的な点のみ見ると瞑想の基礎は10日間でしっかり身に着いた気がします。

 

沈黙の時間が終わって、他の参加者たちが少しずつ口を開いてきます。 私はグループ瞑想の時にいつも近くに座っていたキーウィのメリッサとこの時初めてお話をします。 

「あなた全然姿勢崩さないですごいね~私はいつも30分くらいで辛くなっちゃってね~」

やっぱり私を意識していたなメリッサ☆ 私もお前を脳内ライバル認定してたんだよ☆

 

その後は他の参加者と一緒に「ベジタリアンのご飯すごくおいしかったよね~」と雑談にフラワーを咲かせます。 意外なことに毎日のご飯はとても美味しかったです。 肉の代わりに豆を使ったラザニアとか、結構攻めてるな!って思いました。 瞑想以外することないから、必然的にご飯が毎日の唯一の娯楽になるのですが、10日間中1~2回くらいしか味にガッカリすることはありませんでした。

 

夜はメリッサと一緒に合宿所の中を散歩しました。 一人の時は暗くて恐いから夜に散歩することはしなかったんですが、実はこの合宿所に「土ボタル」がいるってメリッサが教えてくれたから、まだNZのホタルを見たことがなかった私はメリッサに頼んで連れて行ってもらいました。

懐中電灯を片手にメリッサと森の中の道をしばらく歩いあと、森の真ん中でメリッサが突然懐中電灯を消して、私にも消すように促します。

夜の森は真っ暗ではありませんでした☆ 空には星が溢れていて、月明りも眩しいくらい。 メリッサが「見て」と指さす森の奥に沢山の青白い光の粒☆ 土ボタルは蛍と違って瞬きません。 まるで夜空のような景色が森の奥にある小さな池の周りに広がっていました☆

night in forest

 

その光景にきれいだな~と感動しつつ、やっぱり本物の星空の方がきれいだな~と客観的に思う私☆ 客観性を保つというヴィパッサナー瞑想の効果がさっそく出ています☆ そんな私たちを遠くからポッサムが見ていました。

ポッサム – 可愛いけど凶暴な小動物

 

終わりに

こうして10日間の集中ヴィパッサナー瞑想トレーニングが終わりました。 正直なことを言いますと最後の日私の頭の中では「インターネットやりたい!Youtubeみたい!」って煩悩ばっかりでした。 他の参加者に話しても共感を得られずここに来て気分は異端者☆

 

こういう特別な環境で長期間他の全てを絶って一つのことだけをするというのは人生で初めての経験でしたが、やってみて本当によかったです。 瞑想のやり方も8割方掴んだ気がするし。

 

私の要領を得ない体験談でどこまで雰囲気が伝わるか分かりませんが、興味がわいた人はぜひNZでヴィパッサナー瞑想合宿行ってみてくださいね。

予約用のリンクまた置いておきます☆

www.dhamma.org/en/schedules/schmedini