NZ永住権への近道である1年間のディプロマが消滅するかも

NZ永住権への近道である1年間のディプロマが消滅するかも

 

ニュージーランドの資格はNZQAという機関が管理していて、それぞれの資格を取るのにかかる期間や難易度に応じてレベルが決められています。

www.nzqa.govt.nz/studying-in-new-zealand/understand-nz-quals/

 

例えば普通の大学卒業資格ならレベル7で、修士まで行ったらレベル9、博士でレベル10という、そんな感じです。専門学校などで基本的なコースを1~2年ほど通うとレベル4とか5が取れたりします。レベル1や2の資格は、1日の講習でとれたりするものが多いですね。

 

永住権申請時に学歴ポイントとして重要になるのがレベル7(大卒)以降です。レベル7以上の資格は永住権申請時に考慮されてボーナスポイントが貰えるんです。ただ、レベル7の資格は普通に取ろうとすると3年くらい(3年制の大学行くことを考えればいいです)はかかるので、そこを狙うならちょっと覚悟を決めないといけないんですよね~。

 

ですが、既に日本などで大卒の資格を得ている場合は抜け道があります。 それはレベル7ディプロマ(Diploma)という資格です。こちらは、レベル的にはバチェラー(大卒)と同じなのに、コースの長さは1年とめちゃくちゃ短いんです。 レベル7ディプロマの場合、コースの入学条件に「大卒」というのがあることが多いです。 専門知識を持っている人が、さらに関連する分野での知識を伸ばしたいけど、また最初から3年制のコースに行くのは面倒だし、一般常識的な教科は今更やる必要はない、そういうニーズに応えるためにあるのが1年間だけのディプロマです。ディプロマはコースの期間が短い代わりに最初から専門的なことを集中的に学びます。

 

このディプロマコースはNZの永住権を狙っている外国人にとって非常に人気です。1年間だけ勉強すれば卒業時に就活用のワークビザが出て、そこからコースで学んだことと関連する職に就けば永住権まで申請できるわけですからね、永住権までのショートカットです。

 

当然ながら、このシステムを悪用する外国人も多く、怪しい専門学校でロクに授業も受けずにディプロマの資格だけ取ってビザをゲットする人が沢山出現しました☆ ディプロマだと入学条件の英語レベルもゆるかったりするケースもあり、結果として、英語力的にも中途半端な移民が増えました。

 

そこでNZQAは近年、それぞれのディプロマの入学条件や卒業条件などの審査をもっと厳しく監視していくよう努力をしてきたのですが、とうとう面倒くさくなったのか、「もうディプロマ全部廃止でいいじゃん」という提案を先日しました。

 

今のところディプロマを提供している学校側の反対が激しいので、すぐになくなることはないでしょうけど、もしかしたら将来的に1年間のレベル7コースはなくなるのかもしれないですね~

 

www.tvnz.co.nz/one-news/new-zealand/qualifications-authority-considers-axing-entire-level-7-diploma-category