外国人は実際に国政に参加しているのか ニュージーランドの場合
こんにちはペドロです。
前回までの記事で「NZは外国人でも国会レベルの参政権がある。しかも外国人は人口の20%くらいいる。」という話をしました。 そんなに外国人が沢山いて、しかもその人達が国政に参加できるとなれば、当然政治に影響も出てくるだろう。そう思いませんか?
NZに住んでいる外国人はどれくらい積極的に政治に参加しているのでしょう。
日本でも今まで何度か外国人参政権に関しては議論されていて、裁判になったりもしたんですが、今のところ外国人に参政権を与えるという方向には進まなそうです。個人的にはたとえ外国人に参政権を与えたとしても、永住権保持者が1%もいない日本でなんの影響があるだろうと思いますが。
さて、NZです。これまでの長い歴史で世界の多くの人が沢山の血を流して獲得してきた尊い権利である選挙権。それをこの国は「永住権を持って過去1年以上連続してNZに住んでる人全員に選挙権あげるよ!」と出血大サービス。選挙権のためだけに革命とか起こしてきた一部の国の人からしたら「え、こいつもあいつもスーパーサイヤ人になれるの!? 俺の血の涙の努力は?!カカロットは?!」とまるでトランクスが修行中にいとも簡単に超サイヤ人になるのを見たベジータのような気持ちでしょう。
外国人の人でも国民と同じように国家の将来に影響を与えることができるわけですが、実際のところNZに住む外国人は政治に影響を与えているのでしょうか。 移民の政治参加によってどんな直接的な影響が出ているのか、というデータはちょっと見つからなかったんですけど、出身国別の移民の投票率のデータはありました。ただこれはおよそ10年前のデータなので、今は状況が変わっているかもしれません。
2008年選挙での投票率
移民の出身国 | 投票率 |
イギリス | 54.8% |
中国 | 53.0% |
南アフリカ | 57.9% |
インド | 68.0% |
フィジー | 53.4% |
サモア | 63.8% |
韓国 | 52.8% |
米国 | 66.7% |
この年のNZ人全体の投票率は大体76%くらいでした。それを考慮してこの表を見ると、インド人とアメリカ人が頑張っているくらいで、基本的に移民の人達は国政に積極的に関わっているわけではなさそうですね。 中国・韓国といい、このアジア人の投票率の低さはなんなんでしょうね。 私の中国人の友人は以前、「選挙なんか面倒だよね。中国は楽だよ。共産党しかなくて選挙なんかないから。」と冗談なのか本気なのか分からないことを言っていました。 その程度の認識なのでしょうか。 逆にインド人がどうしてこんな投票に行っているのか気になります。 一部の国を除くと、どの国の人も大体二人に一人くらいが投票に行っているという雰囲気ですね。この実際に行っている人達も、おそらくNZ生活が長くて国籍まで取得した人が多いのではないでしょうか。
外国人に参政権を与えることで出てくる影響…それがはっきり分かるのは、やはりまだまだ先のようですね。 ただ、政治による影響は今の時点でハッキリしていないというだけで、移民の大量流入はやはり社会を少しずつ確実に変えています。次回はそこをもう少しだけ詳しく見ましょう。
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